感謝祭のために生まれた、唐草やちむんたち
2026.09.01共有
感謝祭のために生まれた、特別なやちむん
昔のかたちを受け継ぎながら、これからの育陶園へ

2026年10月10日から開催する、今年の育陶園感謝祭に向けて、職人たちと一緒に特別な器をつくりました。
毎年迎える感謝祭は、日頃から育陶園を支えてくださる皆さまへ感謝をお伝えする日であると同時に、私たち自身があらためて「育陶園のものづくり」を見つめ直す機会でもあります。
今回の器づくりで大切にしたのは、
昔から受け継がれてきた形や技法を、今の暮らしへつなぐこと。
そしてもうひとつ。
ベテランの職人が積み重ねてきた技術を、次の世代へ渡していくことです。

みんなで考えた、感謝祭の器
「どんな器なら育陶園らしいだろう」
「昔からある形を、今の暮らしでも使いやすくできないか」
「育陶園が得意としてきた技術を、どんな形で残していこうか」
職人たちと話しながら、形や大きさ、模様、釉薬を考えていきました。
育陶園には、長く受け継いできた技術があります。
ロクロで形をつくること。
線を彫り、模様を生み出すこと。
釉薬を掛け、焼き上がりを見極めること。
そうした一つひとつの仕事は、一朝一夕に身につくものではありません。
ベテランから若い職人へ。
手を動かしながら伝わっていく技術を、この感謝祭の器づくりにも込めています。


一色唐草線彫
今回のシリーズには、育陶園らしい唐草文様の線彫を施しました。
唐草は、蔓が途切れることなく伸びていくことから、古くから繁栄や長寿を願う文様として親しまれてきたもの。
器の表面に一本一本線を彫り、その凹凸に釉薬が入り込むことで、手仕事ならではの柔らかな表情が生まれます。
色は、飴・黒・乳白。
同じ形、同じ模様でも、釉薬によって印象は大きく変わります。
飴釉の温かみ。
黒の力強さ。
乳白のやわらかな佇まい。
日々の食卓に合わせて、お好みの色を選んでいただけたらと思います。


感謝祭の唐草のやちむんには裏側に、育陶園のロゴが入っています。
昔の形を、今の暮らしへ
今回つくった器の中には、昔から沖縄の食卓で親しまれてきた形もあります。
育陶園では、昔の器をそのまま再現するだけではなく、そこに今の暮らしに合う使いやすさを加えていくことも大切にしています。
手に持ったときの重さ。
料理を盛りつけたときの余白。
重ねたときの収まり。
毎日使いたくなるサイズ感。
感謝祭限定シリーズ
周年 蓋付物入 一色唐草線彫
沖縄で昔から使われてきた蓋物「タラフ」をもとに、感謝祭に合わせて新たに製作した一品です。
育陶園でも約30年前まで定番としてつくられており、当時は今より大きく、黒糖などを入れて使われていました。
今回は、職人の誠さんが6代目・髙江洲忠さんから昔の形や技術を教わりながら、今の暮らしに取り入れやすい小ぶりなサイズへ調整。

表面には、育陶園で受け継がれてきた唐草文様を線彫りで施しています。
蓋を開ける楽しみもある、少し特別な器。
小さなお菓子や梅干し、薬味、アクセサリーなど、使い方はさまざまです。
食卓だけではなく、暮らしの中で自由に使っていただきたい器です。


周年ヒラチビー 一色唐草線彫
沖縄のやちむんに古くから見られる、素朴で力強い壺のかたち「ヒラチビー」。
今回の感謝祭では、この昔ながらの形を、技術継承の器としてあらためて製作しました。
ロクロ台に並び、ベテラン職人の誠さんから良美さんへ。
口元の開き方、胴のふくらみ、底へとつながる線。
少しの力加減で印象が変わるため、一つひとつの動きに集中しながら、隣で手元を見て、土に触れ、形を整えていきました。
言葉だけでは伝えきれない感覚を、同じロクロ台で学びながら生まれた壺です。
そこに施したのは、育陶園が得意とする一色唐草の線彫。
ふくらみのある胴に唐草文様がのびやかに巡り、彫りの陰影と釉薬の表情が重なることで、やちむんらしい美しさが際立ちます。
両手で包めるほどの小ぶりなサイズで、花器として草花を生けたり、泡盛を入れたり、何も入れずオブジェとして飾ったり。
置く場所や使い方によって、さまざまな表情を楽しめます。

昔の形をそのまま残すのではなく、今の暮らしの中でどう楽しんでもらえるかを考えながら、職人から職人へ技術をつないで生まれたヒラチビーです。
沖縄の昔ながらのかたちと、育陶園の手仕事を、暮らしの中でお楽しみください。


周年 ポット 一色唐草線彫
お茶の時間をゆっくり楽しむための、周年限定のポットです。
蓋に彫られた唐草は、販売スタッフも細かさと美しさに惚れ惚れしています。
丸みのあるやわらかな形に、育陶園らしい一色唐草の線彫を施しました。
素朴で落ち着いた佇まいで、毎日の食卓にもすっと馴染みます。
お茶やさんぴん茶を淹れて、ゆっくり過ごす時間に。
今回一緒にご用意している周年鉢(極小)を湯のみとして合わせて使うのもおすすめです。
同じ唐草の線彫と釉薬で揃えると、食卓に統一感が生まれ、より特別なお茶の時間を楽しんでいただけます。
ポットと小さな鉢を組み合わせて、育陶園らしいやちむんのお茶時間を。

周年 マグカップ 一色唐草線彫
少し低めのシルエットと、やわらかな丸みが美しいマグカップです。
すっきりと上品な形に、育陶園らしい一色唐草の線彫を施しました。
手に取ったときには、器の丸みに沿って彫られた唐草の表情を楽しんでいただけます。
コーヒーや紅茶はもちろん、少し深さがあるので、ポタージュやスープを入れて小さなスープボウルのように使うのもおすすめです。
毎日の一杯に使いやすく、それでいて食卓に置いたときには、少し特別な存在感のある一客。
飲みものにも、スープにも。
美しい丸みと唐草の手仕事を、日々の暮らしの中で楽しめるマグカップです。


周年 豆皿 一色唐草線彫
皿の深さや高台の高さをみんなで相談し、高台をつけることで、凛とした上品な佇まいに仕上げました。
文様には、育陶園で親しまれてきた唐草を。今回は、くるくると伸びる唐草の「ひと巻き」を取り出したような、新しいデザインにしています。
小さな器だからこそ、文様や育陶園のロゴの大きさを整えるのも難しく、細かな調整を重ねて完成しました。
古くから受け継いできた唐草を、今までとは少し違うかたちで表現した、感謝祭ならではの豆皿です。
薬味やお漬物、お菓子など、ちょっとしたものをのせるのに便利な豆皿。
何枚か色違いで揃えるのもおすすめです。


周年 5寸ワンブー 一色唐草線彫
沖縄で古くから使われてきた、やちむんらしい器のひとつ「ワンブー」。
「ワンブー」は、沖縄の食卓で汁物や煮物などを盛る器として親しまれてきた、深さのある鉢のような形の器です。ほどよく立ち上がった縁と、料理を包み込むような丸みのある形が特徴で、日々の食事の中で使いやすい器として受け継がれてきました。
今回の感謝祭では、その昔ながらのワンブーの形に、育陶園が得意とする一色唐草の線彫を施しました。
器の表面に彫られた唐草文様は、料理を盛りつけたときにもさりげなく姿を見せ、やちむんならではの力強さと美しさを引き立てます。
煮物や汁物、副菜はもちろん、サラダや果物などにも。
5寸という使いやすい大きさで、普段の食卓に取り入れやすい一枚です。
昔から受け継がれてきた沖縄の器の形と、唐草の線彫。
伝統的なやちむんの魅力を、今の食卓で楽しんでいただける器に仕上げました。
沖縄で昔から使われてきた「ワンブー」の形。
煮物や副菜など、普段の食卓で使いやすい大きさに仕上げています。



周年 7寸リム皿 一色唐草線彫
ほどよくフラットに立ち上がるリムが美しい、7寸サイズのリム皿です。
主菜を盛るのにも、一皿料理にも使いやすく、普段の食卓で自然と出番の多くなる一枚。
リムには、育陶園らしい一色唐草の線彫を施しました。
料理を盛りつける中央部分には余白を残し、そのまわりを唐草文様が囲むことで、盛りつけた料理を額縁のように美しく引き立てます。
7寸という大きさは、メイン料理、パスタ、サラダ、朝食のワンプレートなど、幅広く使いやすいサイズ感。
フラットなリムの端正なかたちと、手彫りならではのやわらかな唐草の表情。
料理を盛ったときに完成する美しさも楽しんでいただきたい器です。
リムがあることで料理がまとまりやすく、普段使いしやすい一枚です。


周年 9寸プレート 唐草線彫
存在感のある、ゆったりとした9寸サイズのプレートです。
大皿料理やワンプレート、取り分け料理にも使いやすく、食卓の中心になる一枚。
広いリムには、育陶園らしい唐草の線彫をのびやかに施しました。
大きな器だからこそ、唐草文様の流れや彫りの陰影をたっぷりと楽しめます。
料理を盛りつけたときには、模様が器の余白として残り、盛りつけた料理をより美しく引き立ててくれます。
9寸という大きさは、メイン料理をゆったり盛ったり、数人で取り分ける料理をのせたり、ワンプレートとして使ったりと、幅広く活躍します。
大きさのある器ならではの伸びやかな唐草と、手仕事のやわらかな表情。
料理を盛ったときの美しさまで楽しんでいただきたい、特別な一枚です。


周年 鉢(極小) 一色唐草線彫
手のひらにおさまる、小さな鉢。
湯のみとしてお茶を楽しんだり、小鉢として副菜を盛ったり。
薬味やソース、お漬物、ちょっとしたおかずなどにも使いやすいサイズです。
外側には、育陶園らしい一色唐草の線彫を施しました。
小さな器の側面をぐるりと巡る唐草が、手に取ったときにも美しく見える仕上がりです。
内側は、それぞれの色に合わせて、
黒は黒、飴は飴、乳白は乳白の釉薬で仕上げています。
外側の唐草の彫りと、内側に広がる釉薬の色。
小ぶりな器の中に、それぞれの色の表情を楽しめる一客です。
湯のみとして。
小鉢として。
食卓の中でいくつか並べてもかわいらしく、日々の暮らしの中で自然と出番の多くなる器です。
飲む、盛る、添える。
小さいながらも、いろいろな使い方を楽しめる器に仕上がりました。


感謝祭から販売スタート
今回のシリーズは、10/10(土)育陶園感謝祭の開催日より、育陶園本店にて販売をスタートします。育陶園オンラインショップでも近日発売予定です。
今回、感謝祭のために製作した分のみの数量限定販売となります。
追加製作については現在未定ですので、気になる器がございましたら、ぜひこの機会にご覧ください。
感謝祭のためにつくった特別な器が、皆さまの日々の食卓へつながっていけば嬉しく思います。
古きを重んじ、新を生み出す。
これまでの育陶園と、これからの育陶園。
その両方を感じていただける器を、ぜひ手に取ってみてください。

