透かし彫獅子 誕生ストーリー
製作者・高江洲勇志(ちっちさん)に聞きました。
「シーサーの体の中が空洞になっていることに、よく驚かれるんです」と、ちっちさんは話します。
イベントでの実演やシーサー作りの指導のなかで、その驚きの声から、ふとした発想が生まれたといいます。
かたまりのまま焼いてしまうと、ひびが入ったり、ときには粉々に割れてしまうこともあります。
そして、なにより重くなってしまう。
そのため、シーサーの内部は空洞になっているのです。
だったら、最初から“中が見える”ようなシーサーを作ってみたらどうだろう?
そんな思いつきに、もうひとつのインスピレーションが重なりました。
育陶園の器を手がけるベテラン職人・康雄さんが使う「線彫り」の技法。
その技法で、透かし彫りで仕上げられた花器の美しさに心を打たれ、「この透かしの技を、シーサーに応用してみたい」と感じたそうです。
こうして誕生したのが、「透かし彫り」のシーサー。
器に使われる繊細な技を、立体造形に取り入れ、ひと彫り、ひと彫り、夢中になって彫り進めたといいます。
「次はもっと彫り込んだシーサーを作りたいですね」
その言葉のとおり、ちっちさんの探求心は、まだまだ止まりません。
ちなみに、昨月大阪万博にも持っていき展示した中でも人気のシーサーでした。
オンラインショップに戻る⇒https://shop.ikutouen.com