潮の香りを含んだ南風、まぶしい陽射し。
今日は、そんな風景さえ特別に感じられます。
きっと、沖縄に起こった過去を、島全体で静かに思い巡らす日だったからでしょう。
本日、6月23日は「慰霊の日」。
沖縄戦で尊い命を失われた方々への慰霊と、平和への祈りを捧げる日です。県内各地で追悼式典が行われます。
毎年、糸満で開かれる慰霊祭に参加しています。
しんとした空気に包まれて、心の奥に静かな寂しさが広がる一日でもありますが、それと同時に、先人たちが重ねてきた営みへの深い感謝が胸いっぱいに満ちてきます。
慰霊の日はよく晴れています。少し降っても、スコールのあとの空に青さが戻り、自然もまたそっと慰めてくれているような感じです。
那覇から糸満へと向かう道中、エメラルドグリーンの海と、濃く深い緑のコントラストがまぶしく、南国らしい風景の美しさに見とれてしまいました。
式典を終えて、やちむん通りへ戻ると、そこにはいつもの壺屋の景色が広がっていました。
この日常を、未来へとつないでいきたい。
そんな思いが、ふと胸にこみ上げてきました。
小さな祈りかもしれません。
けれど、一人ひとりが幸せであり、平和でありますように。
壺屋から、やちむんを通して、そっと愛が流れていきますように。
よい天気に恵まれた、慰霊の日でした。
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